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先月、Facebookのデービッド・エバースマン最高財務責任者が10代が安定的にFacebookを利用していることを強調したうえで「米国の10代の若年層の間で、特に日常的に利用するユーザー数が減少した」と10代のFacebook離れを認める発言をしたことで話題になった。

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30カ国で10代の若者を調査したところ、Facebookを積極的に利用する(Facebookサイト外での「いいね!」以外も行う)10代の利用者は、2013年第1四半期の76%から第3四半期に56%まで低下したという。

若者が向かった先は、ビデオ、音声、テキストを利用できるチャットサービス「WeChat」や、6秒のビデオをシェアする「Vine」、開いてから10秒で消滅してしまう写真共有サービス「SnapChat」のようなアプリとされている。

このニュースから、Facebookの将来を危惧する声が多く聞こえてきたが、私はそれは違うのではないかと思う。というのも、10代のFacebook離れは当然の流れであり、それがFacebookの未来に必ずしも悪影響を及ぼすとは言えないと考えているからだ。

10代はなぜFacebookから離れるのか


10代のFacebook離れが当然の流れと考える理由は、学生の交友関係と社会人の交友関係では、大きな違いがあることが関係している。

学生は、自分の家族と毎日のように顔を合わせる同級生が交友関係の大部分を占める。しかし、社会人になると、少なくとも家族、学生時代の友人、そして同僚、仕事関係の交友など、一気に交友関係が広がる。しかも、同僚以外は日常的に顔を合わせることがなくなるため、何かしらで連絡をとらなければコミュニケーションをとることはできない。実家を出ていれば、家族とさえ顔を合わせる機会が一気に減少する。
Facebookはそれらの交友関係を補完するものとして、とても適したサービスだ。

しかし、学生にとっては交友関係を補完するというニーズはほとんどないのではないだろうか。すぐに顔を合わせることができる交友関係が大部分を占めるからだ。
学生が求めるのは日常のコミュニケーションを補完するサービス。ふざけあったり、2人だけの秘密の会話をしたり、そういったプライベート性の高いものにどうしても傾かざるを得ないのではないか。
たわいもない会話は、すべて顔を合わせたコミュニケーションで完結してしまうからだ。

Facebookは、いまやあらゆる世代が使うサービスに成長した。学生にとっては親が使っているサービスから距離を置きたいと考えることもあるだろうし、親の世代が使っているサービスを「ダサい」と感じることもあるかもしれない。
それは、極めて普通の反応だし、当然の事ではないかと思う。

Facebookの将来は暗い?


若者が使わなければ、そのサービスの利用者は高齢化していき、次第に使われないサービスとなっていく。例えば、「MySpace」のようにあっという間にユーザーがいなくなることもあり得るのではないか。そう考える人も多いだろう。

しかし、学生である期間よりも、社会人として生きる期間の方が長いことを考えれば、社会人にとって重要なコミュニケーション・インフラとして成立していれば、Facebookがシェアを保ち続けることはそれほど難しいことではないだろう。社会人になった10代もそれに飲み込まれるはずだ。

ましてや、Facebookは12億人が利用するサービスであり、いまやインフラとして成立していると言っても過言ではないはずだ。前代未聞なスケールで拡大したSNSを、これまでのサービスと一緒に考えてしまっては見誤るのではないだろうか。
もちろん、Facebookがあり得ない改訂を行ったり、新たな革新的なサービスの登場により、みるみるユーザーが離れていく可能性もある。
しかし、前代未聞の巨大なコミュニケーション・インフラは、そうそう簡単に墜落することはないのではないだろうか。

最後に


この話をしたときに、「いやいや、Facebookはそもそも大学生から普及したサービスだろう」と思う人もいるかもしれない。
しかし、普及した際はあくまで学生向けのサービスだったことを思い出して欲しい。Facebookが新しくてクールなサービスにみえたはずだ。
いまは、誰しもが利用サービスになり、違うフェーズへと移っていると考えるべきだろう。

参考記事

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