ソーシャルメディア時代の対応ができない会社「mixi」

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先日、mixiに対し「mixiの足あと改悪の撤回を願う署名」17,478件が実名と住所の記載つきで「mixi足あと機能改悪反対!」コミュニティにより提出されたことが伝えられたが、その件に関するmixiからの回答がガジェット通信により掲載された。
その回答は、とてもSNSを展開する企業とは思えないものだった。

mixi

全体のトーンとしては以下のような感じだ。

問2:署名を受け取った率直な感想をおきかせください。
答2:ユーザー様からのご意見として、今後のサービス改善等に役立たせていただければと思っております。
問3:足あと機能、つまりリアルタイムな訪問者表示機能を廃止する理由を簡潔に教えてください。
答3:既に公式ブログ等でご説明させていただいておりますので、下記URLをご参照いただければと存じます。(公式ブログ)http://pr.mixi.co.jp/2011/06/14/post-4.html
まず全文を読んでみて頂きたい:mixiからの回答――「足あと機能存続問題と1万7千の実名署名」(ガジェット通信)

この記事を読んで、正直悲しい気持ちになった。そこにあったのは、あまりにも熱のない冷めた回答だったからだ。
「足あと機能」はmixiの特徴を示す代表的な機能であり、この機能が事実上「消滅」したことにより、ユーザーが「mixi 足あと機能改悪反対!」コミュニティを立ち上げ、現在は25万人が参加している。
この事実からすれば、関心の高い改修だったことは明らかである。
にも関わらず、この事務的な回答だ。この質問には以下3つの意味合いを含んでいる。

  • 1万7千件もの署名を集める「熱意と労力」をユーザーが示した事に対する答え
  • mixiの代表的な機能に関する内容である
  • 知名度のある「ガジェット通信」が質問しており、露出されることが前提である

ここで気合いを入れて回答せずに、どこで気合をいれるのだろうと正直思うが、「ガジェット通信を読むような層は眼中にない」とでもいいたいのだろうか。
本来であれば、最低でも以下のような配慮が必要だったはずだ。

  • 署名を集めた「熱意・労力」に対して、敬意を示す
  • SNSとして、ユーザーのニーズが最重要であることを示す
  • メディアを通じてmixiの考えを訴える

私自身、「足あと機能」は不要なものと考えているので、この改修は良いと思っているが、そんな自分が読んでも残念に感じる内容だ。
一方で「mixi 足あと機能改悪反対!」コミュニティに掲載されているもので、署名提出の際の問い合わせに関して以下のような文面で回答している。この文面からは、事務的なものは感じない、丁寧に対応した印象をうけた。

このたびは、弊社サービスの改善・向上に関しまして助力をいただき、誠にあ りがとうございます。また、大規模なコミュニティの運営および管理にご尽力 いただいておりますことに、深く御礼申し上げます。 大変なご苦労がおありのことかと存じますが、ユーザー様のご意見、やりとり に関して、ありがたく拝見いたしております。(中略)
足あと機能は、訪問履歴の確認による、友人・知人とのコミュニケーションの 手段としてご活用いただいておりましたが、お客様からお寄いただくご意見や、 弊社の実施したユーザー調査の結果では、訪問した日時等を含め、必ず相手の ページに履歴が残ることや、訪問した時間がリアルタイムに表示されることで、 他の方のページを訪問しづらい、といったご意見も多く頂戴しておりました。
また、お客様のご利用状況について調査をいたしましたが、ご利用状況のログ からも、現在では、mixiボイス、mixiアプリ、イイネ!など、足あとを残さず 友人・知人と交流したり、近況を把握する手段が発展していることが確認でき ました。
上記を受け、多様化するお客様のコミュニケーション手段に、従来の足あと機 能を対応させていくために、訪問時にどんな機能を経由してお客様のページを 訪れたのかを表示したり、リアルタイムの表示から1週間単位での表示頻度へ 変更するなどの改修を実施いたしました。
引用元:mixi内、「mixi 足あと機能改悪反対!」コミュニティ

いまの時代、イチユーザーへの対応でさえ、ブログやTwitterなどを通して拡散されてしまうおそれがあるので、企業は常に丁寧な回答を求められる。そこには効率化やテンプレ化が必要になるのも、ある程度は理解できる。
しかし、露出されると分かっているものに対しては、それなりの特別な対策が必要なはずだ。少なくともマイナスな印象ではなくプラスな印象を与える努力をしなくてはならない。
mixiにとっては、自身の方向性と相反するコミュニティーの活動なのかもしれないが、それを負のエネルギーで追い返してはならない。これを「改めてファンになってもらうチャンス」「ユーザーに考えを知ってもらうチャンス」と思い真摯な回答が望むべきだろう。
今回の一件からは、SNSを扱っている会社が、ソーシャルメディアの扱い方を知らないと思えてしまうとても残念なものだ。
ガジェット通信への回答からは、ユーザーを「人」ではなく、「物」として見ているとしか思えない。このような対応をしてしまっては、mixiをこれからも使い続けたいユーザーにさえ、離れるきっかけを与えかねない。最後の質問が、虚しく響く。

問8:ミクシィさんにとって、ユーザーさんとは何なのでしょうか。
答8:ユーザー様は、常にサービスをご利用いただいている大切な存在です。ユーザーの皆様が心地よくコミュニケーションできるサービスの提供に引き続き努めてまいりたいと思います。

私の反応は過剰だろうか。皆さんは今回のmixiの対応をどう感じましたか?

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Author
Web制作会社にデザイナー、ディレクターとして従事後、フリーを経て、現在は株式会社プレイドに所属。