またしても日経がSony Reader発売日にKindle日本発売の報道

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日本経済新聞は9月21日深夜、Kindleが10月にも日本で発売する見通しであることを報道した。
この報道を見たとき「またか」と思うと同時に、なんだかあきらめの心境にも陥った。

kindle

9月21日はソニーの電子書籍端末の新機種「PRS-T2」の発売日だ。これに反応するように日経は「複数の大手出版社幹部」からの情報としてKindle日本発売の報道を行った。
「またか」というのは、「PRS-T1」が発売した2011年10月20日にも日経は「Kindleが年内に日本で電子書籍事業に参入」すると報道しているからだ。(元記事はすでに削除)
1度ならば偶然と言えるかもしれないが、2度も同じ日にKindleの報道がなされたとなれば、Amazonが買い控えを狙って意図的に情報をリークしたと考えてしまう。
実際私もずっとKindleの登場を待っていたのだが、待ちきれずSony Reader「PRS-T2」を購入したばかりだ。
まだ発表できるほどの見通しが立っていないため、時間稼ぎで情報をリークしているのではないだろうか。日経が意図的なのかそうでないのかはわからないけども。


日本で電子書籍が普及するためには、手の出しやすい価格の電子書籍端末と国内における圧倒的なラインナップを備えた電子書籍ストアが不可欠だろう。
そういった意味でこの2つを備えて登場することをKindleには期待していた。
しかし、もはやKindleがインパクトをもって日本市場に登場することが難しい状況だ。楽天が7,980円の端末「kobo」をリリースし、Sonyも「PRS-T2」を9980円で9月21日に発売した。
そしてラインナップもSonyが約63,600冊(9月3日時点)、楽天が約57,649冊 (9月19日時点)とかなり奮闘している。(もちろんまだまだ欲しい本が手に入るとは言いがたいが)
この状況の中では、中途半端な端末とラインナップではKindleの苦戦も予想される。実際に、AmazonはKindleを出したくても出せない状況が続いているのではなないだろうか。
10月に発売する端末は「Kindle Fire」になるという噂もあり、もしこれが本当なら電子書籍端末単体としては満足させることが難しいという判断があるのかもしれない。勝手な推測だが、そうとう厳しい状況であることが窺える。
Kindleがどのような姿で日本で登場するのかはまだわからないが、あまり期待せずに待つことにしようと思う。

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Author
Web制作会社にデザイナー、ディレクターとして従事後、フリーを経て、現在は株式会社プレイドに所属。