米Googleは現地時間の8月4日、満を持して登場したかのように思われた、Googleが放ったリアルタイムコミュニケーションツール、Google Waveのサービスを年内で終了することをGoogleの公式ブログで明らかにした。
Update on Google Wave
「期待したほどユーザーに受け入れられなかった」のが要因のようだ。
Google Waveは2009年5月28日、Googleがサンフランシスコで開催したカンファレンスにて発表され、当初はクローズドベータ版として一部のユーザー のみが招待制で利用していたが、今年の5月18日に誰でも利用できる形でGoogle Labsに公開されていた。
Google Waveは「電子メールにかわるコミュニケーションツール」になるかもしれないと期待されたサービスで、メールが手紙のようなものであったのに対して、Google Waveはより会話のようなものになるとされていた。
リアルタイムで1文字、1文字、相手が何を書き込んでいるかがわかる特徴があり、発言の途中でツッコミを入れることもできるため、複数人でのディスカッションに適しているという声も聞かれていた。
使っている様子は以下の動画を見れば何となくわかるかもしれない。
このように、いままでにないアプローチのツールは、その使い方を誰かが具体的に示さなくてはどんなに素晴らしいツールであったとしてもユーザーに受け入れられることは難しいだろう。
Googleは場を作ったから、「さぁ、使って。すごいツールだよ!」というような感じでリリースしたものの、ユーザー自身がGoogle Waveの使い方を見いだすにはあまりにも複雑な仕組みだったかもしれない。
ほとんどのユーザーが、Google Waveにログインした後にどうしたら良いかわからないまま、その画面を閉じたのではないだろうか。日本では使ったこともないユーザーも多いと思われる。
このようなサービスが志し半ばで終了することになるのは、なんだかとても残念である。
Google Wave