昨日「CEATEC JAPAN 2010」で注目の製品の1つであるシャープの「ガラパゴス」を触ってきた。率直な印象は「これはガラパゴスにさえなれないんじゃないか」という気持ちにさせるほど、お世辞にも良い製品に仕上がってるとは言えないものだった。
先日の発表によるとガラパゴスは12月に発売される予定になっている。
つまり発売まであと2ヶ月ほどだ。まだまだ残りの期間でチューニングを施すのだと思いたいが、CEATEC JAPANでは20〜30台のガラパゴスが展示されていた。
この展示数を見る限りでは、既に自信作に仕上がっているということなのだろうか。それともCEATECを標準に必死にチューニングを計ったが間に合わず、突貫工事の状態で展示されてしまったということなのだろうか。正直いって後者であると思いたい。
GALAPAGOSはAndroid OSを採用しており、5.5型と10.8型の2サイズが用意されている。特徴として以下3点がプレスリリースで発表されている。
・新聞、雑誌など、いつでも最新版のコンテンツが読める「自動定期配信サービス」
・日本の書籍文化に適した豊かな表現力と使いやすいユーザーインターフェース
・ソフトウェアのアップデートにより端末が「進化する」
何を問題に感じたか
GALAPAGOSを触ってみて感じた最大の問題点は、読みづらく感じることだ。なんだか最適ではなく、「見がたいが仕様により仕方なくこうなった」という言い訳が聞こえてきそうなものだ。下記に箇条書きで問題に感じた事を書き連ねる。
短時間で触ったものなので、浅いレビューであることはご了承いただきたい。
・何をするにも反応がにぶく、動作が重い
・とにかく字が読みづらい
・UIがわかりずらい
・ページがめくれるアニメーションが不自然すぎる
・日本経済新聞電子版がただのモバイルサイト
・どちらのサイズも何のサイズに最適化されたかわからない
・10.8インチはサイズが大きすぎる、かといって読みやすいわけでもない
・縦長の形状が雑誌などにはマッチしておらず、上下に大きな空白ができてしまう
わかりにくい動画だが、触っている様子を収めたものを紹介する。
徹底的に快適な読み心地にこだわって欲しい
GALAPAGOSはいまのところ電子書籍に特化した端末であると認識しているが、iPadやKindleがあるいま期待することは「本や記事が本当に読みやすい」ということである。そこには感動が欲しいし、徹底したこだわりを期待してしまう。
開始当初は新聞、雑誌、書籍など 約30,000冊を予定しているということだが、国内のものでこれだけのものを集めるのは大変な労力がかかっていることは想像できる。しかし、どうしても期待してしまうのはデバイスとしての素晴らしさだ。利便性だけではやはり物足りない。
シャープが急ぐ理由として考えられるのは、Android OSを採用したGalaxy Tabの登場が11月下旬に控えていることが1つあるだろう。そういった意味では、シャープの強みは「コンテンツ」とういことになるのかもしれないが、それだけに走ってしまわないことを期待したい。
CEATEC JAPAN 2010は本日(10/9)最終日を迎える。GALAPAGOSは割とすぐに見る事ができるので、興味がある方は足を運んでみてはいかがだろうか。
http://www.ceatec.com/2010/ja/