カカクコム株価急落、本当にGoogleショッピングは価格comにとって脅威なのか

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Googleは10月28日、日本市場向けに価格比較が可能な「Googleショッピング」をスタートした。
その影響を受けて、価格.comを運営するカカクコムの株価の終値が前日比-55,000円(-12.64%)の380,000円となり2007年12月頃の水準まで急落した。
以下は価格コムの直近3ヶ月の日足チャートである。出来高もこれまでにない水準だ。

kakaku

今日の市場の評価は「Googleショッピングは価格.comにとって大きな脅威になる」ということになるが、はたして価格.comにとってGoogleショッピングの登場は株価を急落させるほどのインパクトがあったのだろうか。


価格.comにとって脅威になりそうな点としては以下の2点があげられる。
・Googleは価格.comと違い、商品の価格情報が無料で登録可能(店舗側のメリットによる登録数増)
・Google検索から価格.comへの流入が減少する
しかし、ユーザーの観点から考えると、少なくとも現在の価格.comの利用者が、Googleショッピングを使うとは思えないないのだ。Googleショッピングには以下のものが欠けている。
・ランキングがない
・スペックや特徴が掲載されていない
・クチコミやレビューがない(一部レビューが掲載されているが、Google独自のものではない)
・カテゴリメニューがない
・ナビゲーションが大雑把で気が利いてない(探しにくい)
価格を比較して購入するような商品は基本的にある程度高額な商品になるだろう。そのような商品をクチコミを参考にしないとは考えられず、ランキング好きな日本人が売れ筋を気にしないで購入を決断するとは思えない。

しかし、ある程度のGoogleへの流出が避けられないのも事実

というのは、Googleショッピングは商品決定後であれば、利用価値がそれなりにありそうなのだ。
・価格.comに登録されていない店舗があり、Googleショッピングの方が安いケースがある
 →今後圧倒的な店舗登録数になる可能性(店舗登録は無料)
・インターネットショッピングが可能な店舗しかなく、比較しやすい
価格比較サービスなのだから、商品が決まってしまえば、後は安くて安心できそうな店を探すのみとなる。その場合、当然安い店舗が紹介しているサービスの方が望ましいだろう。
そういった点では、店舗の登録数が豊富になることで、情報量で勝る部分が出てくるかもしれない。
現在もカメラ関連はGoogleショッピングの方が安値を提示しているケースが多く(ほとんどが富士カメラだが)、このような商品が増える可能性は十分ある。
皆さんは、Googleショッピングの登場にどのような印象を持っただろうか。

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Author
Web制作会社にデザイナー、ディレクターとして従事後、フリーを経て、現在は株式会社プレイドに所属。