Facebookの誕生を描いた映画「ソーシャル・ネットワーク」は若者の心を大きくつかむ? — 米調査

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日本では2011年1月15日に公開の「ソーシャル・ネットワーク」。アメリカでは既に10月1日から公開されているこの映画は、Facebookのブランドイメージにどのような影響を与えているのだろうか。米YouGov社の消費者意識調査デイリーサービスである「BrandIndex」は映画が公開される前から、公開後までのブランドに対する印象の変化を調査した。

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BrandIndexの調査では、好意的なフィードバックから否定的なフィードバックを引き算し、100から-100までのスコアが付けられる。スコアがゼロということは、基本的に回答者の反応は中立的だったことを意味する。つまり、好意的なフィードバックと否定的なフィードバックが同数ということだ。


調査対象者に対する質問以下のようなものだ。
「全般的にこのブランドに対して好意的な感情を持っていますか?」

18歳から34歳の年齢では好印象なスコアが倍増

18歳から34歳までの年齢層のスコアは9月22日から10月6日までの期間で2倍以上になった。2010年9月25日にはFacebookのスコアは23.5であったが、映画の公開日(10月1日)には46.4に変わり、10月6日までには51.5まで増加している。
35歳から49歳の年齢層は、もっとも多様な意見を持っており、映画が公開されるまでに点数が激しく増減した。映画が初めて公開された時は点数が下がったが、公開2週目には盛り返している。
最も否定的な印象のデータが出たのは50歳以上の層であった。印象点が50以上の割合が当初から少なかったが、映画の公開までの期間にさらに一段と点が降下し続けたが、公開後は若干盛り返している。

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この映画によって、Facebookがどのように創業されるに至ったのかの背景や、創業者がどのような人物であるかを知ることになるだろう。(どこまで事実なのかを判断するのは難しいと思うが)いまのところ、それは好意的に受け止められているようだ。
私は以前書いたFacebookの映画「ソーシャル・ネットワーク」は必見なんですという記事で、監督であるデビット・フィンチャーは「人間を魅力的に描く事に優れている」と書いた。私はまだこの映画を見ていないので感想を述べることはできないが、それが良い結果をもたらしていることも考えられる。
米国でFacebookはその他の多くのソーシャルネットワークに比べて、高い年齢層まで利用者は依然として拡大しているようだが、18歳から34歳までの年齢層は今でもFacebookの利用者が最も多い年齢層であり、最も活発に利用されている年齢層だといえる。
これはあくまで米国での調査なので、日本で同じようなアンケート結果が日本でも生まれるかどうかは定かではない。米国ではFacebookが既に普及しているという背景や、文化の違いによる印象の違いといったことも結果に異なる影響を及ぼすだろう。
この映画が公開されることが、日本においてどのような影響を及ぼすのかは非常に興味深いところである。もしかしたらこの映画は日本にとって「Facebook普及の起爆剤になる」そんな可能性を秘めているのかもしれない。

「ソーシャル・ネットワーク」日本版公式サイト
ソース:How Has “The Social Network” Changed Facebook’s Brand Perception? [STATS]

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Author
Web制作会社にデザイナー、ディレクターとして従事後、フリーを経て、現在は株式会社プレイドに所属。