ソーシャルメディアで人のつながりが継続しやすくなった世界

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

先日、部屋を整理していたら、懐かしい友人の手紙が出てきた。その友人とは私が中学生のときに転校してからしばらく手紙のやり取りをしていたのだが、すっかり疎遠になってしまっていた。その手紙を読みながら思った雑感を書き綴りたいと思う。

iStock_000015863046XSmall

その友人の手紙にはこう書いてあった「戻ってきたときには連絡してくださいね。楽しみにしてます」。学生だった私には遠距離の地に戻る機会もなく、戻る機会があったのはその手紙をもらって5年ほどたってからだった。でも、その時にはそんな風に言ってもらっていたことをすっかり忘れてしまっていて、連絡はとらなかった。
もちろん相手もそのことを忘れているかもしれないが、「なんで連絡とらなかったんだろう」とすごく後悔した。私がその時に連絡をとっていたらいまも関係性は継続されていただろうか。
なんとなく連絡をとってみたくなったが、何十年も話していない友人への連絡手段はわからないし、いま連絡しても気味悪がられるのが普通だろう。
もし、ソーシャルメディアでこの時につながっていたら、いまもまだつながっていたのだろうか。そんなことをふと思った。


私は幼稚園から中学生の間、転校を繰り返していた(7回ぐらい)。短いところでは半年ぐらいで引っ越したこともあり、多くの人と出会い、多くの人と別れた。
転校する最後の日、金八先生ばりにみんなが追いかけてきてくれて、歩道橋で手をふるクラスメイトを背に泣きながら帰った日はいまでも覚えてる。そこには確かに強いつながりがあった。
離れてしまった友人と交流を取り続けることは当然難しく、しばらく手紙や電話のやり取りをするものの、ほとんどの友人と徐々に疎遠になってしまった。
私がまめじゃないのにも原因があるかもしれないが、それぞれ別の生活を歩んでいる中で、接点が少ない関係性というのは、疎遠となっていくのは当然であると思う。
ソーシャルメディアがなかったころはお互いの近況を報告しあうのは、ほんとに手のかかることだった。
手紙や電話が、その人に対して直接的に連絡をとらなければいけないのに対して、ソーシャルメディアは直接的でなくても、つながっているだけでお互いの近況を知ることができる。
連絡をとるのも、電話や手紙に比べてちょっとしたことでも交流ができるので、薄くとも多く接点を持つこともできる。
多くの場合、住所や電話番号が変わってもソーシャルメディアのアカウントは変わらない。
私は一人暮らしをするまで一番長く住んだところで4年だった。いま実家は私が住んだことがない場所にある。ふるさとがあり、地元がある人を私は羨ましく思う。幼馴染にもあこがれる。
でも、地元があって幼馴染がいる人にその話をすると、「地元なんて知り合いばかりでうっとうしいだけだよ。転々とするほうがいろいろな場所を見れてうらやましい」っていわれる。
きっとこれはお互いないものねだりでもあるが、ソーシャルメディアで簡単につながり続けることができた場合も、やっぱりうっとうしくなるのだろうか。
高校デビューって言葉もあるぐらい、何かをきっかけに自分を変えようって時が学生ならある。「小学生のときはあんなおどおどしてたのにいまは格闘家」なんて話もあったりして、幼少のころのイメージを切り離したい人もいるだろう。
以前と違う自分になろうとするときに、以前の友人関係は足かせに感じることもあるだろう。それはきっとマイナスな部分なのかもしれない。
でも、私はソーシャルメディアがあるいまをとても幸せな時代だと感じる。マイナスな部分にフォーカスしてしまうのはもったいないと感じるのだ。
私はいままでたくさんの人と出会い、たくさんのいい仲間に出会った。でも転校したり、卒業したり、バイトをやめたり、職場を変わったり、いろいろなタイミングで交流が途絶えた。
とても仲良くしていたのに、いまとなっては連絡の手段さえわからない。学生の頃にソーシャルメディアがあれば、いまも友人として交流を続けている人もいたのかもしれない。引越しが多かった私にとっては、関係性を保つことは本当に難しいことだと実感している。
地元なら偶然の再会があるとしても、遠距離なら皆無である。そこには、離れてしまったからこそ失われてしまった機会があるのだと思う。
ソーシャルメディアは交流を続けたい人とつながり続けるのに良い手段だ。これは最大限活かすべきだと思う。Twitterが作り出した(と思う)「短い文で近況をアップデートする」という文化はとても素晴らしいと思う。短い文を投稿するだけでフォロー関係にある人と、お互いの近況をアップデートできる。これは疎遠になりたくない人との交流には最適ではないだろうか。
ゆるくつながりを保ち、たまに交流をする。そんなことが本当にしやすい環境がととのっている。例えば私が昔住んでいた大阪に帰った時に「大阪なう」とツイートしたら、その時に会いたいといってくれる友人が現れるかもしれない。そんなきっかけをもたらしてくれるのがソーシャルメディアの醍醐味だ。
遠距離だろうが、偶然タイムラインで見かけることもできる。失われた機会を呼び戻す力がある。
そんなことを考えながら、私が幼少の頃とは時代は変わったんだなぁと実感した。
Facebookに関しては実名なので、疎遠になってしまった友人とFacebookで再会することもありうる。実際私も、10年以上連絡をとっていなかった友人にFacebookで再会することができた。これは素直に嬉しい再会だった。
ソーシャルメディアによってつながりやすくなった世界はどのように変化していくのだろうか。関係性が保持された友人関係が増え、友人から影響を受ける度合いが増えていくのは間違いないだろう。
これから5年かけて状況は劇的に変わっていくと思う。
いまは携帯電話でちょっとした隙間時間に友人と交流できる世界がある。パソコンを立ち上げるまでもなく、すぐそこに世界が拡がっている。
皆さんはつながりが継続しやすくなった世界をうっとうしく思うだろうか、それを活かそうと思うだろうか。

share post to:
Author
Web制作会社にデザイナー、ディレクターとして従事後、フリーを経て、現在は株式会社プレイドに所属。