Amebaなうに感じていた違和感とTwitterのソーシャルらしさ

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3月24日にナインティナインの岡村氏がGREEにブログを開設し2日足らずで7万2000人もの登録者を集めた。(アクセス数も72万アクセス)
GREEは他にもモーニング娘の道重さゆみ、芸人のヒロシが人気を集めている。
GREE:岡村隆史

現在GREEのトップページには芸能人ブログという枠がある。これはあきらかにGREEがユーザー集めの為にアカウントを開設してもらっているということを連想させる。
いわば、タレントのブランドを利用してサービスの知名度を上げようとはかるものだ。
もちろんこれは常套手段で、これ自体を否定するつもりはない。ただし、ソーシャルメディアとなると話しは別だ。
これはAmebaとも全く同じ手法である。私はこれを見て、Amebaなうに魅力を感じない原因の1つを改めて実感した。

ソーシャルメディアらしくない

この点が非常にソーシャルらしくない。
「ソーシャルらしくないってなにが?」という疑問符が付くと思うが、Twitterを利用していると、そこの重要性に気づかされる。
ソーシャルメディアに欠かせないのは、ユーザー自身が文化をつくり、ユーザーが心地よい場所をつくることであると感じている。
そこに、ビジネスのにおいが強く漂ってくればユーザーは嫌悪感を示す。芸能人を全面に押し出すAmebaなう、GREEにも同じにおいを感じてしまうのだ。
「果たして本人が本当に使いたくてはじめてるの?」という疑問を抱いてしまう。
ソーシャルメディアを利用するからには、どんな人だろうがイチユーザーとして楽しむべきだと思ってしまうのだ。
Twitterはこの点においては芸能人を全面的に押し出すようなことはしていない。
間接的にはあるかもしれないが、少なくともトップページに芸能人が並ぶようなことはない。
芸能人が仕事の為にアカウントを開設している例もあるが、あれはTwitter社の依頼ではなく、第3者企業の依頼によって行っていることである。
(例として最近では、マツコデラックス(@vs_matsuko_dx)が当てはまるだろう)
そいういうのはあくまで割り切って見れる。
私の考えとして、いまのTwitterはとてもソーシャルメディアらしい理想的な形に育っていると感じている。

Twitterは長い間ビジネスモデルなしで突き進んできた

もちろんTwitterも企業利用はたくさんあるが、ユーザーが企業についていくのではなく、企業がユーザーに歩みよらなければならないという空気がしっかりと形成されている。それが本当の意味でのソーシャルメディアというものであると私は考えている。
Twitterの創業者の1人であるエバン・ウィリアムズは昨年のインタビューでこう語っている。

「収益にフォーカスしていないわけではない」
「われわれは、価値のある大きな企業をどうやって構築していくかについて、長期的な視点を持とうとしているのだ。これは時間がかかる作業であり、すべきことがたくさんある。タイミングの問題だ」
「5年、10年、15年、20年先と続く永続的な価値を持つ企業を構築するためには、最初に価値を提供することへフォーカスする必要がある。利益はその次だ。なんといっても、われわれはまだ創業2年目なのだ」

これらはソーシャルメディアを企業が利用するときの考え方に似ている。
ソーシャルメディアに即効性を求めてはいけない。ユーザーとの関係性を徐々に構築することが、長きに渡ってユーザーとの絆を築ける条件である。
Twitterがここまで歩んできた道はユーザーを尊重したすばらしいものだったのだろう。
いまのTwitterは非常に居心地が良い。その理由の1つがわかった気がした。

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Author
Web制作会社にデザイナー、ディレクターとして従事後、フリーを経て、現在は株式会社プレイドに所属。