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5月15日に変わったばかりの深夜、日経ビジネス オンラインでミクシィ売却の動きを報じる記事が公開され、Twitter上を駆け巡った。

ミクシィ、身売りを検討 突然の不自然な経営体制刷新

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記事の内容は、ミクシィの笠原社長が保有する約55%の株式の売却をDeNAなどに打診しているというものだ。深夜であるにも関わらず、ミクシィは公式にこれを否定する発表をすかさずおこなった。

本日の一部報道について

前日の5月14日はミクシィが先日発表した決算を受けて、株価が大幅なダウンを見せていたが、一夜明けた5月15日の市場はこれを好材料としてきれいな反発を見せている。市場は「売却の可能性あり」とまずは判断したようだ。

やまもといちろう氏( @kirik )は、日経ビジネスの報道に関して「楽天から漏れたらしい」と言及しており、そのような噂もあるようだ。

競合他社に買収されるとすればmixiは終わる


売却先の候補として、モバゲーのDeNAやグリーの名前があがっているようだ。他の競合他社では、可能性としてFacebookやLinkedinがあるだろう。しかし、どこに買収されてもmixiの存続は期待できない。
どのサービスにとっても欲しいのはmixi会員のみで、mixiのプラットフォーム自体は必要としないことが考えられるからだ。

mixiには自ら改革をおこなうべき


競合他社ではなく、mixiのプラットフォームを活かすことができる売却先が望まれるが、ポータルを展開するYahooやNHNなどがまずあげられるが、はっきりいってあまりイメージができない。
私がmixiの資産を活かせる改革としては以前記事に書いている通り、人が軸のSNSからの脱却なのだが、それはやはりmixiのまま存続しなければ難しい話になるだろう。やはり自ら改革を行うことが望ましい。

mixiはもはや「人」が軸のSNSではなくなりつつある

上場により身動きが取れなくなったmixi


ミクシィは上場企業である。それゆえに、短期的な収益をしっかりあげていくことが常に求められる立場となった。磐石な状況であれば問題なかったのかもしれないが、Facebookが日本以外の国で圧倒的なシェアをとることで、想像以上に大きな勢力に育っていったのはミクシィにとっては誤算だったのかもしれない。Facebookの動きはスピーディで、かつ収益を後回しにした改革は多くのユーザーの支持を得ていった。まだmixiはFacebookにトップシェアの座を奪われていないが、インフラとしてのポジションを完全にFacebookが握ると私は見ている。細かい理由は割愛するが、年内にシェア逆転もありうるとまで思っている。mixiはそこまで追い込まれていると考えるべきである。

2010年から純利益は半減


mixiの2011年度の決算資料(PDF)を見ると、通期の売上高は前年比0.8%と微増しているものの、純利益は-45.8%と半減している。広告の落ち込みは顕著であり、それをソーシャルゲームなどのアプリ課金が補っている状況だ。この傾向は今後も続くと思われ、まずますmixiのポジションがわからなくなっていく状況といえる。14日に市場が反応したように、決算上でも追い込まれた形だ。

ミクシィが売却を望むとしたら最後のチャンス?


いまSNS業界は2つの大きな波を迎えている。1つは5月18日に決まったとされているFacebookの上場だ。これにより成長余地の大きい日本へ、さらなる攻勢をかけてくることが予想される。
もう1つは、コンプガチャ問題に端を発した規制が進み、DeNAやグリーなどを代表とするソーシャルゲーム界隈の失速が考えられる点だ。
Facebookの攻勢によってmixiにとってはさらなる苦戦が予想されるし、売却先としてのDeNAやGREEも勢いがどこまで続くかわからない。いまは好機と考えてもおかしくはない。

笠原社長は判断を焦っているのかもしれない。しかし、売却を考えるようなモチベーションなのであれば、SNSのようなユーザー主体のサービスを発展させていくことは難しいだろう。もしかしたら、mixiはユーザーの手から、徐々にミクシィや株主の手に収まってしまったのかもしれない。

私自身にはミクシィの真意を確かめることはできないが、日本のSNSとしてこのまま終わって欲しくないというのは正直なところだ。

最後に強調しておくが、ミクシィは売却の報道を完全に否定している。

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