mixiの最新の決算発表でマンスリーアクティブユーザーが減少し1300万人になったことを前の記事でお伝えしたが、この発表で注目を集めたのはスタンプ機能だった。mixiが近日“試験的”にスタンプサービスをリリースすることを発表したのだ。そう、LINEのそれである。
私はこの発表を知って、「mixiさん、そういうとこがあかんねんで・・・」と思わずツイートしてしまった。まずタイミング的に極めて遅い。いままでもmixiボイスとかmixiページとか「いまやるの?」ということが多かったmixiだけに「また?」という感は否めない。
いい加減にしないと「それってタイミング的にmixiだね」という代名詞が生まれかねない勢いだ。
まぁ、それは良いとしても、何より残念なのは上記資料を見る限り、LINEの象徴的な機能であるスタンプをmixiが何のオリジナリティもなく模倣的にリリースすることだ。
現在はFacebookにその座を譲ったものの、日本最大級のSNSであるmixiは、SNSのあり方を牽引するような存在であるべきなのであり、他のサービスの流行ってるところをなぞっているようじゃダメでしょうということである。
いまやmixiはいろんなサービスの機能をよく咀嚼しないで飲み込んでしまっている感があり、mixiは一貫性を感じない、軸のないサービスになっていしまっているように私には映る。
いままでもそうだったが、今回のスタンプの発表は、その状況を象徴するようなものになっているのではないだろうか。
「いやいや、ユーザーに必要なんですよ!」って話はあるだろう。確かにスタンプはいまや非言語コミュニケーションという新しいコミュニケーションスタイルを築いた感があるし、いまやLINEは高校生や大学生を中心に、コミュニケーション手段の中心になっており、スタンプはデフォルトであるべき存在になりつつあるのかもしれない。Facebookが実装してもおかしくないレベルだ。
っていうのを考慮したとしても、スタンプ機能を何の+αもなしに発表するのはどうなのだろう。そして「試験的に」というのをつけてしまう自信のなさはなんなんだろうと思ってしまう。
最低でも、「超有名キャラクターとコラボ」ぐらいの発表は欲しかった。
さらには、mixiに必要なの?ってことを考えると、スタンプは主に親しい友人間で使われることを考えれば、「携帯の番号やメールアドレスを知った仲=つまりはLINEでつながってる人同士」での交流になるだろうから。LINEでいいじゃんって話になる。
ユーザー層もmixiが強い20代はほぼLINEユーザーだろう。
そうなると思った以上に使われず、使う機会の少ないスタンプ機能はmixiにとってお金のかかる重荷にしかならないのではないだろうか。
mixiにはどうか新しいコミュニケーションの形を模索して欲しい。そしてそこにリソースを割いて欲しい。mixiに必要なのは自主的に考え、展開されるコミュニケーションの形とアイデアではないだろうか。「それmixiらしいね」と言いたくなるような軸を持った構想をぜひ展開して欲しい。
最後に一言。スタンプ機能リリースして、好評だったらごめんなさい。